人も自然も輝く未来に

ブログ

2011年8月2日

会社法の基礎知識 株主総会

顧問会社さまの日常的な経営相談にいつでも対応できるよう、データベースを作っています。

株主総会の議事録などを頼まれることも多いので、機関構成、役員の方や株主の方がすぐに判るようにするためです。

 

会社の意思決定や運営について定めている基本的な法律は、「会社法」です。

私が司法試験の受験勉強をしていた頃は、商法の中に株式会社などの規定があり、別に有限会社法がありました。商法の株式会社の規定は、明らかに上場大企業を想定した内容で、有限会社法が中小企業用とされていました。しかし、日本の会社のほとんどは株式会社の中小企業で、株式譲渡に制限を付けている「閉鎖型」の会社ですから、法律はまったく実情に合っていませんでした。

 

そこで、2005(平成17)年に、商法の中の会社の規定と有限会社法と上場大企業の特例法などを整理統合して、現在の「会社法」が制定され、2006年から施行されています。

 

会社法にいう「機関」とは、意思決定「機関」のことで、株主総会、取締役、取締役会、代表取締役、監査役、をいいます。基本は、株主総会と取締役です。

会社法の制定・施行にあたり、従前の有限会社も株式会社扱いになりましたが、機関構成は有限会社制度を引き継いで、株主総会と取締役が基本になります。

会社法施行前からの株式会社は、取締役会を設置する会社とみなされ(会社法整備法)、機関構成は、株主総会、取締役会、代表取締役、監査役、が基本になります。

商業登記簿に「取締役会設置会社」と記載されている欄があると思います。

 

取締役会設置会社では、取締役会が会社の中心的な意思決定機関になります。取締役会のない会社では、株主総会が基本的にすべての事項を決められます。

これに対して、取締役設置会社の株主総会は、法令事項と定款事項に限られます。

よくある例でいうと、株式の譲渡承認は、取締役会設置会社では取締役会ですが、取締役会のない会社では株主総会になります。

 

経営に関与せず経営に関心もない株主がおられる会社では、実情に即して機動的に対応できる、取締役会設置会社のほうが向いていると思います。

 

取締役会設置会社の株主総会で決めなければならない法令事項は、以下のようなものです。

◇ 会社の基礎的な変動に関すること

例えば、定款変更、資本金額の減少、合併、会社分割、事業譲渡、

◇ 役員の選任・解任など

◇ 計算書類の承認など

◇ 取締役の報酬額の決定など専横防止

 

会社法の制定は、それまで法の外に置かれていた大多数の中小企業に実際に使ってもらえる「会社法」にすることが大きな目的でした。機関構成を多様で柔軟にすることによって、中小企業にも使える法律になったと思います。

他方、株主総会の招集や決議の方法、決められる内容などが会社法で細かく決められており、これを順守しないと、手続き違反や内容の違法などを理由にした裁判など起こされる可能性がでてきます。

経営権に争いのおそれがある会社や、重要な事項を決める場合は、その都度、予め専門家に相談して、会社法に違反しないよう、注意してくださいね。


このページのトップへ


Copyright (c) 2011 赤津法律事務所 ALL Rights Reaserved