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2011年8月11日

労働審判に備える

平成18(2006)年4月から労働審判制度が始まりました。平成16(2004)年4月に成立した労働審判法に基づきます。

私が弁護士になった1990年頃から、労使紛争は、不当労働行為など労働組合が主役のものから、解雇や賃金不払など個別の労働関係に関するものが増えてきました。

労働審判制度は、個別の労働紛争を、迅速、適正、実効的に解決するために創設されました。

 

労働審判は、私のイメージでいうと、調停と審判が合わさった感じで、家庭裁判所の機能の労働紛争版、といったところです。

地方裁判所で行われる裁判手続のひとつで、裁判官である労働審判官1人と労働関係に詳しい専門家(裁判官ではありません)2人で構成されます。

特徴的なのは、原則3回以内の期日で終結することです。初回期日に、ほぼすべての主張や証拠を提出するよう求められています。ですから、他の裁判に比べて、期日が始まるまでの1か月くらいで、ほぼすべての準備をしなければならず、とっても忙しい裁判です。

 

会社が労働審判を申し立てられた場合、この約1か月の間で、事実関係の把握と資料収集をしなければなりません。なお、労働審判の代理人は、原則として、弁護士でなければなりません(労働審判法4条)。

この短い期間に準備できるかどうか・・それは日頃の会社の業務処理の在り方にかかっています。

就業規則の作成や周知はもちろん、業務日報や始末書など、が書面で整理されて残されていれば、短い期間に必要十分な資料を揃え、事実関係を整理することが可能です。

裁判は、第三者が、後から、事実関係を掘り起こしていくものですから、どうしても、書面で残された証拠の証明力が相対的に大きく評価されます。

報告書や始末書など、そのときは作成が面倒くさいものですが、後から万一のときに役立ちます。ちゃんとやっている会社ほど、「ちゃんとやってました」ってことを証明するために、書面で残すことを心がけてください。


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