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2012年6月27日

債権管理に商業登記簿を利用してみては?  (1)

金融円滑化法が来年3月に期限切れになり、倒産件数の増加が懸念されています。

 売掛債権の管理を、費用をかけずに自社でもできる方法はありませんか?と聞かれ、商業登記の利用をご提案してみました。

会社は、生身の人間(法律用語で「自然人(しぜんじん)」といいます)と違って、実体がありませんから、破産されてしまえば、何も残りません。そういう実体のないものに債権債務や不動産などの権利主体となる「法的人格」を認めるので、他方、それが濫用されないように、その内容をいつでもだれでも見られるようにする公示制度として、商業登記の制度があります。国がそのために用意してくれている制度ですから、最大限!活用してみましょう。

 

商業登記は、最寄りの法務局で全国どこの会社のものでも、閲覧や謄本抄本をもらうことができます。備え置かれている交付申請書に必要事項を書き入れて窓口に提出します。手数料は印紙代700円(1通)です。郵送でも申請することができます。

 

債権管理の観点からチェックすべきは、「本店」「会社設立の年月日」「目的」「役員に関する事項」などの欄です。

ところで、会社法施行(2006年5月)以前からの株式会社は、「取締役会設置会社」「監査役設置会社」としての登記がなされています。

また、会社法施行以前からの有限会社は、会社法上「特例有限会社」として、旧有限会社法によるのと同様の運用が認められており、「代表」が付かない取締役にも、代表権があります。

 

先ず、そもそも、もらった名刺と商業登記の内容に食い違いがある場合は、まともな取引先とするのは論外といえます。名刺には会社のように表記しているのに商業登記がなかったり、名刺の肩書きと商業登記の役員欄が違ったり、名刺の住所と商業登記の「本店」所在地が違う、などです。

最近はもう、このような例はほとんど見かけなくなりました。暴力団排除条例などもできて、ヤカラや怪しげなお仕事が成り立たなくなったおかげでしょうか。

食い違うことに何らかの事情がある場合もありますので、直截に、どうして違っているのかを尋ねてみたら良いと思います。答え方で真偽が推測できることもあります。

 

「本店」

通常の会社、特に製造業の場合、事業所の移転はそれほど簡単ではありません。「本店」所在地が頻繁に移転している場合は、注意が必要です。主な事務所や工場と、「本店」所在地が異なる場合も、注意したほうがよいでしょう。

可能であれば、「本店」所在地に行ってみるのも良いと思います。百聞は一見にしかず、です。

 

「会社設立の年月日」

会社にも「年の功」はあります。古い会社はやはり、それだけの年月の風雪に耐え、生き延びてきているわけですから、一応、信用できるとみてよいでしょう。

ただ、最近は、100年に一度ともいわれる変革期ですから、一概に、古いから信用できる、新しいから信用できない、とは言い切れません。総合的に判断するひとつの重要な要素と思ってください。

 

ちょっと長くなってしまったので、今日はこれくらいにして、「目的」と「役員」欄は、次回にしますね。

 

言うまでもないことですが、商業登記だけで会社の信用性が判断できるわけではありません。

実際に先方の会社に訪問してみるのも、会社の雰囲気や従業員の士気などが判り、信用性を判断するのにとても有益です。

訪問の際の「話題づくり」や「疑問の解消」にも、あらかじめ商業登記を見ておくと役に立ちますよ。

 

・・・続く・・・


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