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2012年2月28日

本のおススメ:高橋洋著「電力自由化」(日本経済新聞出版社)

福島原発事故の惨状を見て、ほとんどの人は、もう原発はイヤだ、安全安心な電気を使いたい、そしてそれはおそらく自然エネルギーなんだろうな、と思っておられることでしょう。

 今年春から夏にかけて政府の基本的なエネルギー政策の方向性が決まります。これを受けて最近、「電力自由化」とか「発送電分離」とか、「国際連系」とか、がマスコミで議論されるようになりました。

今まで電気といえば、水道と同じように、スイッチ入れれば使えるもの、でしかなかった私たちには、電力供給の「余裕」とか電力の「質」とか、よく判らないですよね。

 

この本は知人から「よく判るし、とっても面白いよ」と勧められたものです。

で、読んでみました。

確かに、文章が判りやすく、ページもスラスラ稼げるし、読みやすいです。

電力システムが、発電、送電、配電、小売り、に分解できることや、我が国が各地域独占の電力会社になった歴史や今までもあった自由化の議論、そして何より、「発送電分離」と「電力自由化」と「自然エネルギー」の普及策(固定価格買い取り制度、フィードインタリフ)「スマートグリッド普及」の公共政策的見地からみた関係が、とてもよく判りました。

 

そして、高橋氏によれば、これらは一体的に進めなければならず、もし、東京電力の賠償支援策に絡んででもこれらが実現すれば、それは20数年前のNTT分割民営化とその後のインターネット普及による通信革命と同様の、「電力システム革命」になるだろうというのです。

それは、I T革命によって、もっぱら情報の受け手でしかなかった私たち消費者・需要者が発信者ともなって双方向の「自由」を手に入れたように、もっぱら送られてくる電力を好きなだけ消費して決められた料金を払わされていた私たち消費者・需要者が、自分たちが使う電力を選び、自らピークシフトに協力する自律的エネルギー生活の「自由」を手にするようになるというのです。

 

マスコミはいまだに「原発か、自然エネルギーか」という議論を繰り返していますが、東電の賠償支援にむやみに税金を注入するのではなく、必要な賠償支援のための税金投入の見返りとして、東電が所有する送電網を国に売り渡させろ、くらいの議論をしてほしいですよね。


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