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2013年1月29日

士業の「使い勝手」

数年越しの複雑な事件が、裁判官の粘り強い調整の末、ようやくまとまりかけました。

 和解は、成立の前に税金や登記費用のことをよく調べておかないと、弁護過誤を引き起こしかねません。この件では、税金に懸念があったので、依頼人の方の税理士事務所さんに具体的検討をお願いしました。

 

当日、予めお願いしていたのに、上司の税理士さんは来られず、税理士資格のない担当者だけでした。こちらは、依頼人ご本人も来ています。

私が、事案の内容や合意の内容、検討していただきたい税務上の問題を説明し、お願いしました。

ところが、その担当者から返ってくるのは、「あれにもこれにも多額の税金がかかりますよ」 「こんな話はまとまるはずがありませんよ」 という否定的な内容ばかり。弁護士を困らせて楽しんでいるような態度でした。

聞いているうちに、だんだん腹が立ってきたので、「これは私自身がお願いしている話ではなくて、貴方の顧客でもある依頼人のために、お願いしてるんですよ。もう少し、こちらのニーズを実現できるような建設的な提案ができないんですか?」と言ってやりました。それでも、彼の態度は変わりませんでした。それどころか、帰った後にわざわざ電話してきて、「言い忘れましたが、まだ他にも多額の税金がかかりますから、とうてい無理ですね」と言ってくる始末でした。この税理士事務所と担当者に何年も我慢している依頼人がとっても気の毒になりました。

 

同じ士業として、他山の石ですね。

私も、勤務弁護士や事務員に任せっきりにしていないか、お客さんの相談に、あれもダメ、これもダメ、と否定的なことばかり言っていないか、我が身を振り返って反省しました。

 

「建設的な提案」をするには、広くて深い知識や経験が必要です。

正確な基本的知識がなければ、素人に判りやすい平易な説明もできませんし、応用する力も出てきません。士業には、勉強が設備投資、ですね。

そして、それ以上に、顧客の立場に立つ意欲だと思います。

いろいろと想像力を働かせて聞いて、有利な事実を引き出したり、判例や学説に照らして難しそうでも、勝てそうな法的理屈をひねり出したり、相手側から一見こちらに不利な証拠が出されても、依頼人を信じて、その証拠をひっくり返す材料を探したり、「この人のために何とかしてあげたい」という思い入れが、重い扉を少しづつ抉じ開けて、道が開かれていくものです。

でも、こういうことは宣伝に馴染みにくいし、判る人にしか判ってもらえません。

結局、士業の良し悪しって、実際に使ってみないと判らないものです。

私も「頼んで良かった」と思ってもらえるよう、勉強とモチベーションアップに頑張ります!


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