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2013年11月4日

銀行を説得できたA社長さん

すでにリスケジュール中の小規模金属加工会社(A社)が資金繰りに窮されたのを機に、ここ半年ほど経営指導をさせてもらっています。

 先日、金融機関から「来年度以降について話が聞きたい」とA社長に電話がありました。弁護士が同席すると破産準備と勘違いされかねないので、とりあえずA社長だけで話を聞いてもらいました。

面談直後、事務所に来られたA社長の様子から、「良くも悪くもなかったのかなぁ」と少し心配になりました。

しかし、A社長は、「いや、先生に言われて作っているこの表を銀行に見せたら、『こういうことだったらもうしばらくがんばってみてください』と言ってもらえたんですよ」と、うれしそうな表情をしてくださいました。

 

「この表」というのは、以前のブログでもご紹介した、現金ベースで売上総利益と営業利益を月次で把握する方法です。私的再生をよく手がけている弁護士から教えてもらった方法です。

現金ベースで、売上は、現金入金と手形入金、仕入は現金払いと手形決済金で把握します。販売費・一般管理費は、役員報酬、従業員給与、社会保険料、賃料リース料、水道光熱費、車両燃料費、接待交際費、などに分けて、現金で支出した金額を付けていきます。

これなら、お小遣い帳を付けるのと同じなので、会計や経理を税理士任せ、経理担当者任せにしていた社長さんでも、月次の自社の数字を掴むことができるようになります。

A社の場合、資金繰りに窮した際に、止むを得ず数名の従業員に辞めてもらい、役員報酬も大幅にカットしました。この表を見れば、役員報酬のカットの額や人件費の削減額が一目瞭然です。

そして、その翌月には連続赤字から脱し、ようやく黒字に転ずることができました。

また、この表と併せて、新規の加工や特殊な加工の注文がとれたら、写真に撮るなどして、資料化してもらうようにしました。A社長はご自身の判断で、金融機関にこの資料も見せて、得意な特殊加工の仕事を増やすように努力している、と説明したそうです。

 

この半年間、A社長には、自社を数字で掴むこと、何を聞かれても数字で語れるようにしてください、とお願いしてきました。最近は、ご自身でこの表に数字を入れながら、税理士さんにも確認しておられます。

 

経営努力を数字や資料で「見える化」したら、金融機関も説得できた、ことを実感されたA社長さん、とてもうれしそうでした。

そういうA社長を見て、私も、とってもうれしくなりました。


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