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2013年5月25日

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)2年目

先日、大阪弁護士会の公害環境委員会で、資源エネルギー庁の担当者の方をお招きして、再生可能エネルギーの現状と課題、について、お話を聞きました。

 

昨年(2012年4月から今年1月まで)で、約139.4万kWの再生可能エネルギー発電設備が導入されたそうです。およそ原発1基分ですね。9割以上は、太陽光発電だったそうです。

そのせいか、2年目になる今年(平成25年)の参入者への調達価格は、太陽光で37.80円(10kW以上)と少し下げられました。

もっと下がる、という見方もありましたが、特別措置法は附則で、当初3年間は利潤に特に配慮、としていますから、来年くらいまでは大丈夫だと思います。

 

固定価格買取制度(FIT)は、買取り「価格」と「期間」が注目されがちですが、この制度のホントにスゴイところは、「全量買取り」すなわち、買取り契約(特定契約)の締結と連携接続を電力会社に「義務」として強制的に課したところにあります。

 

契約自由の原則は、現代社会でさまざまに修正されていますが、何かを買わなければならない義務、というのは、普通はありません。それを原則的に強制しちゃおうというのですから、民間の商取引を律する法律としては、とってもスゴイ法律なのです。

 

電気事業者は、法律または省令に定める正当な理由(拒否事由)がない限り、契約締結や接続を拒否してはならない、と規定しています。

この拒否事由は、1)限定列挙(これ以外に拒否事由を認めない趣旨)で、2)拒否する場合には電気事業者に説明責任あり、と解されています。

電気事業者に接続してもらい、買い取ってもらうための契約は「特定契約・接続契約」です。

この契約書の書式として、電力各社は「電力需給契約要綱」を用意していますが、法の趣旨をちゃんと実現できる内容になっていないのではとの指摘がたくさん出されたそうです。

それで、経済産業省は「特定契約・接続契約モデル契約書」を用意してくれました。

↓経済産業省のHPからダウンロードできます。電力会社には、モデル契約書でお願いします!って言ってくださいね。

http://www.meti.go.jp/press/2012/09/20120926002/20120926002.html

もし、特定契約の締結や連携接続で電力会社の対応に不満をもたれたときは、教えてくださいね。

 

最近、再生可能エネルギー先進国のドイツでは賦課金が高騰して固定価格買取制度は破たんしている、なんていうことを、まことしやかに言う人がいます。

ドイツの賦課金が高騰しているのは事実で、その背景に、1)買取価格の高い太陽光の導入拡大、2)大規模需要家を対象とした費用負担免除の増大化 などが原因にあるそうです。

私が、昨年のドイツ視察でFIT事情にも詳しい通訳の方に聞いたところでは、ドイツの固定価格買取制度が破綻しているということはなく、太陽光は大量に普及したことで市場競争力を獲得しつつあるため、早晩、賦課金押上げは解消されるだろう、ということでした。

2つめの、大規模需要家に対する賦課金減免制度については、ドイツの場合は減免分が他の消費者に付け回しされるのですが、我が国の制度は他に付け回さず、税金で補てんするため、賦課金を高騰させることにはならないそうです。

 

大口需要家への減免分の補填は、昨年24年度は60億円余りでしたが、今年度分は191億円が計上されています。減免を受ける大口需要家は、HPで公開されていますが、大企業がズラリと並んでいます。

もちろん、中小企業でも要件さえ満たせば減免の対象になりますから、一度、チェックしてみてください。


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