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2015年2月9日

個人情報の保護と利活用

今年10月からマイナンバー制度の本格運用が始まり、個人番号カードが送付されてきます。

これに伴う、また、最近話題のビッグデータの利活用に向けて、昨年12月19日、個人情報保護法改正の法律案骨子が発表されました。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/pd/dai13/siryou1.pdf

 

1 個人情報の定義に、指紋データなどの生体認証情報や携帯電話番号などの特定人識別データ も含まれるなど、個人情報の定義が拡充される。

2 匿名加工情報を第三者提供する場合の方法などについて規定を設けること

3 利用目的を後から変更(拡大)する場合の方法(事前告知とオプトアウト)などについて規定を設けること

4 要配慮個人情報(センシティブ情報)の原則取得禁止と上記3下記6の対象から除外

5 個人情報データベースの第三者提供に関する確認や記録の義務付け、不正図利目的提供罪

6 第三者提供へのオプトアウト

7 小規模事業者(5000以下)除外を撤廃

などですが、236は利活用促進、456は保護強化、といえます。

 

但し、これらが本当に個人情報の保護と利活用、すなわち、個人の大切な情報は守られながらも利便性は向上する、という機能を果たせるかどうかは、ひとえに現行の特定個人情報保護委員会を改組して新設される「個人情報保護委員会」の実力にかかってきます。

OECDでは2013年に「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関する理事会勧告」で、各加盟国が設置すべきプライバシー保護機関期間の在り方を、EUは1995年のデータ保護指令の改正案として議論されているEUデータ保護規則において、プライバシー保護機関の在り方について、それぞれ詳細に規定しています。

これらに従い、欧米各国ではすでに、プライバシー・コミッショナーが設置され、実績を積んでいます。しかし、その規模は、職員数が百から数百名、予算も数十億、という人的物的充実ぶりです。

さらに言えば、これは環境問題でも同様なのですが、欧米では公的行政機関とともに、専門のNGOが同程度の規模や役割で存在し、公的機関をときには監視し、ときには協働し、人的交流も含め、社会的に支えています。そういう社会事情や背景も大きく異なります。

 

マイナンバー(番号法)の本格稼働で、私たちは一気に、大量のパーソナルデータが利活用されるIT社会に投げ込まれてしまいます。便利にもなりますし、恐れているだけでは何も進みませんから、この流れと正面から向き合う必要があります。

当面は、とっても大きな役割を担うことになる「個人情報保護員会」がちゃんと私たちのためにお仕事をしてくれるかどうか、それを見ていく必要があります。


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