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2015年7月17日

「クリーン電力」表示は NG !?!

来年4月から、電力小売り全面自由化が始まります。

「ようやくこれで原発の電気を買わなくて済む!」と喜んだのもつかの間、経産省は「グリーン電力」「クリーン電力」などの表示を禁止してきました。

電力小売り全面自由化に向け、今年6月に電気事業法が改正され、小売り事業者には、需要家に対する供給条件の説明義務が課されました(同法2条の13)

その説明義務の内容を具体化する省令案4条(8条も同じ)に、

小売電気事業者が再エネ特措法(FIT)による交付金(FIT価格で調達した分の補償)を受けている場合、需要家に対して「当該調達した再生可能エネルギー電気が環境への負荷の低減に資するものである旨を説明してはならない」

と規定するとしています。

そして、制度設計ワーキンググループ資料では、「グリーン電力/クリーン電力/きれいな電気」その他これらに準ずる用語を用いたメニューを設定し、需要家へ訴求・販売すること、をNG具体例としています。

その理由は、

・再エネ賦課金は全需要家が負担しているので、それを原資とする交付金を得ながら、再エネ調達を売り物にすることは、不公正、不公平になる

・再エネ発電でも他の発電でも電気としての物理的性質に変わりはなく、また、再エネ発電から調達した電力も送配電網のなかで他の電気と混在するから、需要家に誤解を招く

ということのようです。

日弁連では、パブリックコメント(6月2日から7月1日)に、この省令案4条は、改正電事法2条の13の委任の範囲を超えており、違法、違憲(憲法41条)、との意見書を出しました。

消費者団体も反対の意見を表明しています。

交付金については、むしろ、「交付金を受けていること」を需要家に説明させるようにすれば、公正公平は需要家の選択で決まるのではないでしょうか?

電気としての物理的性質や送配電網での混在は、少し賢い需要家なら当然に常識として知っていますし、そうでない需要家に対しても、きちんと説明させるようにすれば良いと思います。

むしろ、これらをちゃんと説明させることで、電力に賢い消費者が育つことになり、合理的なデマンドレスポンスが期待できるようになると思います。

EU諸国においては、全ての小売電気業者に対し、前年又は前々年に調達した電力における発電源の種類と割合を表示することを義務付けており、消費者に対する発電源情報の提供は不可欠なものと認識されています。

EU諸国ではさらに、供給する電力の環境負荷(とりわけCO2排出量と放射性廃棄物排出量)についての表示も義務付けられています。

パブリックコメントは終わってしまいましたが、私たち消費者をバカにしたような、こんな省令規制を許してはいけないと思います。


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