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2016年7月1日

法律相談と経営相談

経営者の方でも、弁護士に法律相談するのは、法律でマルかバツか教えてもらうこと、と考えている人がいます。

実際の法律の世界は、「解釈」の幅がありますから、それほど単純ではありません。

 

当事務所では、解決のために採りうる法的手段を「メニュー」で御説明するようにしています。時間や費用、解決の見通しなどを比べながら、お客様自身が最適と納得できる方法を選択していただくためです。

 

例えば、ある不動産屋さんが「事故物件」を掴まされてしまったとします。A社長は、いろいろと転売する方策を考えて、弁護士に相談に行きました。しかし、弁護士は、事故物件の謂れをありのままに消費者に説明すべきだと回答して、A社長は納得できませんでした。

 

この場合、弁護士は先ず、「事故物件」に関する裁判例から、転売に際しての客観的リスク範囲をA社長に説明すべきだったと思います。

過去の判例から見て、不動産屋さんとして「一切説明しない」という選択肢が許されそうもないなら、A社長も理解されたと思います。

説明するにしても、判例のさまざまな事実から、何をどの程度説明すべきか、A社長にも具体的に見えてきたはずです。

 

客観的に法的リスク範囲を確定したうえで、A社として、掴まされた事故物件をどう転売するか、は、まさしく「経営判断」になります。

 

経営相談を受けた弁護士の役割は、経営者が「経営判断」をするに必要十分な法的リスク範囲を確定すること、に在ると考えています。

A社に責任を持っているのは、経営者のA社長です。

法律実務のプロである弁護士としては、消費者感覚で自身の価値観を交えての回答はすべきでありません。

特別法も含めての法律知識、その解釈状況、過去の判例、採りうる法的手段にあてはめた場合のメリット、デメリットなど、客観的な法的リスク範囲を明示すること、は、弁護士にとって言うは易く、行うは難し、です。

でも、がんばってます!

 

 


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