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2016年8月10日

育児休業終了後の処遇

就業規則の分冊として、育児介護休業規定を定めている会社も多いと思います。

これは、育児介護休業法が21条で、事業者は予め、育児介護休業中の待遇や休業後の労働条件に関する事項を定めて周知する措置、すなわち就業規則として定めることを求めているからです。

ウチはまだ無いな、という会社さんは、厚生労働省が規定例を解説とともにHPで公開していますので、参考になさって下さい。

厚生労働省の育児・介護休業法にもとづく就業規則への規定例など↓
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/02.html

 

 

育児介護休業後の処遇で、注意すべき点は、「不利益取扱いの禁止」(法10条、16条、16条の4、16条の7、16条の9、18条の2、20条の2、23条の2)です。

事業主に対し、労働者が法に定める権利である、育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、所定労働時間の短縮措置、時間外労働の制限、深夜業の制限、の申し出をしたことや、実際に取得したことを理由として、解雇その他の不利益な取扱いを禁止しています。

 

不利益な取り扱いには、降格、減給、不利益な配置変更も含まれます。

但し、所定労働時間の短縮措置の適用で、日給月給の場合に、短縮時間分の賃金を払わないことは、不利益取り扱いにはなりません。

また、労働者の納得の上で、労働者の状況に応じて、配置変えをし、それに伴って役職や職能資格が変わることも、不利益取り扱いにはなりません。

 

不利益取扱い禁止の例外は、以下のような場合に限られます。

1)労働者が当該取扱いに同意している場合において、

当該育児休業及び当該取扱いにより受ける有利な影響の内容や程度が、

当該取扱いにより受ける不利な影響の内容や程度を上回り、

事業者の適切な説明があれば同意できるような、合理的な理由が客観的に存在するとき

2)業務上の必要性から不利益取扱いをせざるを得ず、

業務上の必要性が、当該不利益取扱いにより受ける影響を上回ると認められる特段の事情が存在するとき

 

育児休業後に職場復帰する労働者に対し、会社側が一方的判断で、担当職務変更とグレード(役割等級制)引き下げ(報酬減額)を行ったことについて、グレード引き下げは人事権の濫用で違法、とした裁判例があります(コナミデジタルエンタテイメント事件 東京高裁H23.12/27)。

 

要は、休業を取得される従業員さんとよく話し合って、休業中も連絡を取り合い、その方の事情に応じて、ご本人も会社も納得できる(できれば周りの同僚にも理解してもらえる)処遇条件を決めれば、問題はありません。文書で交付することが必要です。

 

育児・介護休業法については、厚生労働省が解説パンフレット(約150ページ、不利益取り扱いについては74ページから)をHPで公開していますので、参考になさって下さい。

 

厚生労働省の育児・介護休業法の解説などはこちら↓
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/27.html

 

 

 

 


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