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2017年2月6日

予防が必要な4つの場面

法律は、万能ではありません。

弁護士をしていて、理不尽だなぁと思うことでも、法律ではどうしようもない場面が、いくつかあります。

 

1)相手方無資力の場合

売掛金があっても、差し押さえできる財産が無ければ、裁判をして判決をもらっても、現実に回収ができません。破産手続きなどとられると、ほぼ、打つ手が無くなります。

これには、日頃から、取引先の状況把握、与信管理が大切です。特に、新規なのにいきなり大口注文、というような手合いには、注意が必要です。

 

2)財産隠匿

弁護士の調査手段には限界があります。警察のようにはいきません。幸い、日本は登記簿などの公的記録が整備されていますから、ある程度の調査が可能です。ただ、預金口座は、金融機関と支店名まで判らないと、調べようがありません。

相続の場合、被相続人の最期の面倒だけ看て、遺言を書かせたり、遺産を取り込んだり、という悪い相続人もいます。

経営者の方は、ぜひ、遺言書は書いておいてください。できれば、生前から相続人予定者に内容を知らせて、納得しておいてもらうのが、安心ですね。

 

3)所有権の絶対

日本では、所有権は絶対、と考えられています。

隣の庭を日陰にしても、街並みを壊すような外観の建物を建てても、自分の土地だから勝手だろ!、と平気な人もいます。

欧米先進国では、土地所有権が「公共の福祉」で大幅に制約されることは、常識です。実は、日本でも、法律の建前は同じです。具体的な規制内容や社会の認容度が甘すぎるのです。

地域の生活環境や自然環境を住民が相互に守る手段として、「協定」という方法があります。

 

4)株主の支配権

中小企業では、自社株式の価値が軽視されがちです。

しかし、株式は、画一細分化された、会社の所有権です。換金価値が無くても、その会社の経営に重大な影響力を持っています。

株式保有率で重要なのは、過半数(普通決議)、3分の2以上(特別決議)、です。

相続の場合、遺産株式は各相続分に応じた株式数に当然分割されるわけでなく、各株式がそれぞれ共有状態になります。

遺言しておくか、遺産分割協議をするしか、現実に分割して、株権行使する方法がありません。

自社株式を後継者へちゃんと承継するためにも、経営者は遺言書を書いておく義務があります。

 

 

 


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