
2017年11月15日
昨年12月、中小企業庁が「事業承継ガイドライン」を刷新し、公表しました。
これを受けた中小企業基盤整備機構主催の「事業承継セミナー」を、先日、受講してきました。
この15年間に企業数は約100万者減少し、中小企業経営者の年齢ピークは66歳に達しています。最近は親族内承継だけでなく、親族外承継も増えているのですが、後継者難が理由の「黒字廃業」も増えているそうです。
この現状に国(中小企業庁)も危機意識を高め、事業承継支援策を強化しています。
セミナーで、印象的だったのは、
現経営者と後継者の「双方向」の「対話」
の強調でした。
事業承継ガイドラインでは、事業承継に向けた5ステップとして、
1)事業承継への準備の必要性の認識
2)経営状況等の把握(見える化)
3)経営改善(磨き上げ)
4)事業承継計画策定
4)マッチング実施
5)事業承継の実行
を挙げています。
とかく、4)5)に意識や考えが走りがちですが、一番重要なのは、1)すなわち、後継者候補者との対話の積み重ね、特に、
現経営者の創業当時の想い や 経営理念
を共有していくプロセスが「はじめの一歩」になります。
この「対話の積み重ね」には、時間がかかります。
でも、これこそが事業承継の基礎であり、土台になります。ですから、時間をかけて丁寧に、ガップリと、正面から向き合ってください。
事業承継には、およそ10年かかるといわれています。60歳になったら、事業承継はじめの一歩を踏み出してください。
セミナーの講師から、「親子だとかえって話し合いが難しい場合もありますから、そういうときは顧問の士業など第三者がおせっかいを焼くことも必要です」とアドバイスされました。
そういう「おせっかい」もこれからは積極的に焼いてみようと思ってます。
事業承継に関する支援策は、毎年毎年改善されています。
中小企業経営者の皆さま、ぜひ、長生きしてくださいね。
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