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2018年2月16日

土地取引における土壌汚染リスク管理

平成15年から施行され、平成21年に改正された土壌汚染対策法ですが、昨年5月に改正され、今年4月から一部が施行されます。

今回の改正で大きな点は、次の2点です。

・法3条但書きによって、有害物質使用特定施設の廃止後も土壌汚染状況調査が猶予されている土地について、900㎡以上の形質変更を行う場合は土壌汚染状況調査が必要になります。

・法6条以下の要措置区域指定を受けた土地について、土地所有者等が行う措置の内容に対して、都道府県知事が、計画提出命令、完了報告書提出義務付け、技術的基準不適合の場合に計画変更命令、など監督が強化されます。

 

最近の土壌汚染判例を見ていて感じるのは、土地取引(売買、賃貸、担保設定)において、土壌汚染はますます一般的フツ―に想定されるべきリスクとなっている状況です。

一般の事業者さんや土地所有者さんにとっても、土地を売るとき買うとき、貸すとき借りるとき、には、その土地の土壌汚染リスク、を想定して備えるようにしてください。

その理由は、平成21年改正の際に「自然由来」の汚染も土壌汚染対策法の対象になったことが大きいと思います。

「自然由来」というと、特殊な自然条件の山奥?とイメージしがちですが、実際には、特定人為由来以外、ともいうべき、広く身近な汚染です。

日本列島の成り立ちからして我が国の土壌は火山性が多く、砒素など重金属が含まれる地層が各地に在ります。沿岸部の埋立地や、内陸でも沼や池が埋め立てられた場所、農地や低地に盛土をした場所は、昔のことなら、埋立材や用土の由来が怪しいものもたくさんあります。第2次大戦末期に激しい空襲を受けた市街地も、例外ではありません。

土壌汚染対策法は、土壌汚染状況調査を土地所有者等に負わせています。

また、最近は、買主から土壌汚染調査や浄化措置を求められることも一般的になりつつあります。賃貸でも、地上建物の賃貸を含め、もし土壌汚染が発見された場合に、自分が汚染していないこと、の立証は、実際には容易ではありません。

 

土地取引における土壌汚染リスク管理は、契約書に明記することが有効だと思います。

土地を売る場合には、買主から求められた調査等は行うにしても、それ以上の責任は負わない旨の「瑕疵担保免責特約」で防衛します。指定調査機関によるガイドラインに則った調査を行っても、後から調査して、さらに別の汚染が見つかることは、とてもよくあることなのです。

土地を借りる場合も、返す場合も、自分は汚染(特定有害物質の使用)をしないことやしなかったこと、を契約書や書面に明記して、後からの調査で土壌汚染が発見されたときにも責任を問われないようにします。

 

もちろん、契約書等の作成費用はかかりますが、調査費用や措置費用などに比べれば、安いものだと思います。

 

 

 

 


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