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2018年3月22日

リスクコミュニケーション(土壌汚染の場合)

先月27日、土壌汚染対策コンソーシアム(CSCC)のパネルディスカッションに参加しました。話題の1つに「リスクコミュニケーション」が取り上げられました。

リスクコミュニケーションとは、事業に関して社会的リスクが判明した場合、周辺住民や行政、マスコミに、どのように対応したら良いかというものです。リスクコミュニケーションは、土壌汚染に限らないのですが、以下は、土壌汚染を例にお話ししますね。

リスクコミュニケーションの意義と目的は、「情報の共有」と「相互理解」です。

リスクコミュニケーションを始めるタイミングは、リスクが判明次第、できるだけ早いほうが良いです。但し、リスク主体として軸足はしっかり決める必要がありますから、正確な情報を集め、組織体制を起動させ、対策や対応の基本方針を早急に固める必要があります。

「情報の共有」と「相互理解」には、「双方向」のコミュニケーションが不可欠です。こちらが伝えたい情報だけを伝えるのでなく、相手(住民側)の立場に立って「知りたい情報」を、素人にも判りやすく伝えること、疑問や質問にも誠実丁寧に答えること、が必要です。

 

具体的な進め方や要点は、土壌汚染対策法の指定支援法人である公益財団法人日本環境協会発行の「事業者が行う土壌汚染リスクコミュニケーションのためのガイドライン」がおススメです。書式や具体例も豊富で、必要な知識も資料も掲載されています。同協会のHPから資料請求できます(冊子代無料、送料着払い)。

 

CSCCのパネルでは、私から2点、上記ガイドラインには書いてないポイントを言いました。

ひとつは、行政(自治体)のスタンスです。事業者は、リスクコミュニケーションではなるべく早く、行政(自治体)に報告、相談すべきです。しかし、受ける側の自治体は、あくまで「公平公正な第三者」としての立場を堅持しなければなりません。事業者と住民の間に立って、実際にはこれがとても難しいことなのですが、中立性と客観性は外せません。

二つめは、顧問弁護士など弁護士に相談する場合です。環境問題やリスクコミュニケーションに詳しくない方の場合、「違法か否か」だけで判断される方がおられます。裁判ならそれで良いかもしれませんが、リスクコミュニケーションでは、間違った対応になってしまいます。

 

最後に、リスクコミュニケーションの目標は「信頼関係の構築」です。リスク主体である事業者自身にとっても対処困難なのですから、住民や行政の方々の協力が無ければ、より良い解決に向かって行くこともできません。

意外かもしれませんが、イザというときに信頼してもらえるかどうかは、日頃から地域社会と良い関係を築けているかがとても重要です。CSCCのパネルでも、実際にリスクコミュニケーションに関わった技術者の方々がこのことを強調されていました。

地域の清掃や催事への参加や寄付、事業所の夏祭りや催事へのご近所さま御招待など、実は、とっても大切なことなのですね。

 


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