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2018年4月26日

責任あるゴミの出し方(排出事業者責任)

 

先月、株式会社ジェイ・ポートさん主催の廃棄物管理セミナーで、排出事業者責任について、講演しました。

廃棄物処理業者さんが、顧客はじめ一般の事業者さん向けに、こうした啓発セミナーをされるのは、とっても良いことだと思います。

 

排出事業者責任とは、ゴミを出す者が、排出から最終処分完了まで、適正処理(不法投棄されない)に責任を持つこと、をいいます。

廃棄物処理法では、3条に事業者の責務が規定され、産業廃棄物については、11条で事業者の処理義務が定められています。

 

排出事業者責任は、1991年の廃棄物処理法の改正でマニフェスト(管理票)制度が導入されて以来、2000年以降は数次の改正で、より具体的に、より厳しく、強化されてきています。今後も、ますます強化されると思います。

 

排出から最終処分まで責任を持つ、といっても、すべて自社で処理しなければならないわけではありません。廃棄物処理業者さんに委託することが認められています(廃棄物処理法12条5項6項)。通常は、委託処理が一般的です。

委託処理の場合に、排出事業者責任としては、引渡し後も、最終処分完了まで、適正処理を見届ける責任があります。引渡したら終わり、あとは処理業者さんヨロシクね、ではダメです。

 

排出事業者責任の第1は、ちゃんとした処理業者さんを選ぶことです。

都道府県等の認定を受けた優良産業廃棄物処理業者さんなら、安心です。

 

廃棄物処理法は、廃棄物を、産業廃棄物とそれ以外の一般廃棄物に区分しています(2条4項2項)。さらに産業廃棄物は、20の種類(排出事業活動の限定の有無あり)に区分されています。

排出の際、排出者がゴミの区分ごとに分別しなければなりませんが、産業廃棄物の分別判断は、案外、難しいものです。委託先の業者さんに教えてもらうのが良いのですが、ちゃんと回答できない業者さんなら要注意です。

 

良く法律相談を受けるのは、委託契約書です。

委託契約書は、収集運搬業者さん、処分業者さん、とそれぞれ直接に契約する必要があります(法12条5項)。例えば、収集運搬業者さんが処分業者さんの分も含めて(代理して?)契約するのでも、NGです。これは、それぞれの業者さんに適正料金が支払われるようにするためです。

委託契約は、契約書の作成が必要です。契約書に盛り込む内容も、委託基準(法12条6項)として、施行令や施行規則で細かく定められています。必要十分な内容であるかは、公益社団法人全国産業廃棄物連合会など関係団体から契約書のひな型が示されていますから、これを参照されるのが良いでしょう。

 

そして、最も重要な排出事業者責任は、適正な処理料金を支払うことです。ゴミにお金はかけたくないのが人情ですが、安いからといって、安易に廃棄物処理業者さんを選んではいけません。

相場の半額以下の処理金額しか払っていないような場合、その委託したゴミが不法投棄されて生活環境被害を生じさせれば、その除去措置を命じられる(法19条の6)可能性がありますから、注意してください。

 

最終処分完了までを見届けるための制度が、マニフェスト制度です。

紙のマニフェストを使っているところも多いと思いますが、電子マニュフェスト(法12条の5)がおススメです。情報処理センターで情報が一括管理され、処理状況をいつでも確認できます。管理票の保存や管理票交付等状況報告書は情報処理センターが代行してくれます。

 

最後に、最終処分の実地確認ですが、公益社団法人全国産業廃棄物連合会が実地確認のためのチェックリストを作成しています。最終処分場の現地見学ツアーを企画したり、最終処分状況をホームページ等で公開している処理業者さんもおられますから、それを利用するのも良いと思います。

 

トイレを見れば会社が判る、なんて言われますが、

ゴミの出し方を見れば、会社のコンプライアンス度が判る、とも言えます。

環境経営は、先ず、責任あるゴミの出し方から、ですね。

 

 

 

 

 


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