人も自然も輝く未来に

ブログ

2018年7月6日

再エネ情報公開裁判、半歩前進!

再エネ発電設備リストの情報公開裁判を始めて、足掛け3年になります。

先月(平成30(2018)年6月)22日、系統接続前(電力供給開始前)の未運転設備のうち、発電事業者が地方公共団体等のものについて、全部公開決定が出されました。

半歩前進です。

 

そもそもこの裁判をすることになった動機はこうです。

平成26(2014)年9月の九州電力「回答保留」問題を機に、再エネ特措法(FIT法)の改正論議が本格化しました。改正の理由(立法事実)として、「認定だけ先に取って高額買取価格をキープしつつ、発電設備の値下がりを見込んで、いつまでも故意に発電事業を開始しない『悪質事業者』が多いこと」が盛んに報道されました。

「これって本当かなぁ」と思いました。

そして、「認定を受けた設備や事業者の一覧表が在るんじゃないかな、それを見たら、本当にそんな『悪質事業者』がたくさんいるかどうか、判るはずだよね」と考えたわけです。

 

そこで、東京までエネ庁に電話して、そんな一覧表が在るかどうか、公開されているかどうか、を問合せました。すると、「在りますね。でも、HPなどでは公開していません。情報公開請求してもらえれば公開できると思いますよ」とのお返事でした。

なので、当然、公開されるつもりで、近畿経産局に行き、情報公開請求しました。ところが後日、そういう一覧表(「設備リスト」というのだそうです)は在るものの全部決定するのに2年かかる、と通知されました。ちなみに、情報公開法は原則30日以内、延長しても60日以内、に決定しなければならないと決めています。

 

60日待ってようやく決定されたのは、福井県内の未運転設備リストだけ、でした。

しかし、肝心の発電事業者に関する情報が全部黒塗りでした。

これで、私のちっちゃな正義感にも火が点いてしまったわけです。

 

裁判をしている間に、国は、運転開始済み(系統接続して電力供給を始めたもの)については、ほぼ全面的に公開しました。

 

未運転設備については、期限の2年目ギリギリになって、全府県まとめて(最初の福井県は取り消したうえ)決定しました。しかし、発電事業者に関する情報は、ほぼ黒塗りのままでした。開示できない理由は、民間の法人事業者については、競争上の地位を害するから、地方公共団体等については、事務(契約、交渉、争訟)情報だから、というのです。

 

しかし、当の地方公共団体等はといえば、国なんかより、ずっとずぅっと、情報公開は大先輩です。

実際、複数の地方公共団体にFIT認定設備の情報公開請求をしてみました。認定申請書や認定通知書まで公開されました。

もちろん、裁判に書証として提出しました。

 

国は裁判で「運転開始前だから、用地買収や設備に関する契約交渉で地方公共団体に困難が生じる」などと主張しました。でも、具体的なイメージがまったく伝わってきません。裁判所からも、もっと具体的にイメージできるように主張してほしい、と言われていました。裁判所にもよく判らなかったようです。

 

こうしてついに先日、未運転設備リスト(近畿全府県)のうち、地方公共団体等が発電事業者の発電設備について、全部公開決定が出されました。

 

公開された文書を見ると、市町村が、最初は小規模から、次にはも少し大きく、また、ある市町村から他の市町村へ・・・、再エネ発電が少しずつ広がっていく様子が伺えます。

 

国は、第5次エネルギー基本計画において、2050年に向けて再エネを「主力電源化」と明記しました。しかし現状(2016年時点)の電源構成で、再エネはようやく15%にすぎません。

国が本気で再エネを主役にしたいなら、改正前の認定発電設備も含め、再エネに関するすべての情報を透明化し、エネルギーの民主化に向けて、心を入れ替えるべきです。

 

 

 

 

 

 

 


このページのトップへ


Copyright (c) 2011 赤津法律事務所 ALL Rights Reaserved